DeepSeek AI 使い方・リスク・特徴を解説 2025年2月版

アイキャッチ how to
スポンサーリンク

はじめに

AI技術が急速に進化し、私たちの日常や仕事に大きな影響を与えています。その中でも、中国発のAI「DeepSeek」は特に注目を集めています。

本記事では、DeepSeekの基本情報や使い方、懸念点について詳しく解説し、さらにChatGPTとの比較も行います。

AI技術に関心がある方々にとって、DeepSeekの理解を深めるための手助けになれば幸いです。

早速利用したい方は「DeepSeekの始め方と使い方」へジャンプ

リスクを回避しつつ、有効に活用することを考えた結果、事前の説明が長くなってしまいました。
とりあえず利用したい方は「DeepSeekの始め方と使い方」からご参照いただければと思います。

当サイトの AI 関連記事もご参照いただけますと幸いです。

スポンサーリンク






※本記事では DeepSeek の公式ロゴを引用しています。ロゴは Wikipedia に掲載されたものを使用しています。(出典:Wikipedia

DeepSeekとは?無料の高性能 AI

2025年1月、中国のAI企業DeepSeekが新モデル「DeepSeek-R1」を発表しました。その性能の高さと低コストにより、世界のテクノロジー市場に衝撃を与えました。特に、NVIDIAなどの株価が大きく下落したことから、この出来事は「DeepSeekショック」と呼ばれるようになりました。

DeepSeek ショックとは

DeepSeekショックとは、2025年1月に中国のAI企業DeepSeekが発表した新しいAIモデル「DeepSeek-R1」が世界のテクノロジー市場に与えた衝撃です。

注目を集めた主な理由は以下の通りのようです。

  • 低コスト・高性能
    DeepSeek-R1は、OpenAIの最新モデル「o1」に匹敵する性能を持ちながら、わずか560万ドル(約8億2000万円)という低コストで開発された。
  • オープンソース
    高性能なAIモデルが無料でオープンソースとして公開された。
  • 市場への影響
    この発表を受けて、NVIDIAをはじめとする米国ハイテク企業の株価が急落した。

株式市場への影響

株式市場は以下のような動きとなったようです。

  • NVIDIAの株価が一時約17%暴落し、時価総額が5888億ドル(約91兆円)下落。
  • ナスダック総合指数が3.1%下落。
  • S&P500種株価指数が1.5%下落。
  • 日本の日経平均株価も0.3%下落。

技術的背景

DeepSeek-R1の特筆すべき点は以下の通りです。

  • MoE(Mixture of Experts)技術を使用し、フロンティアモデル並みの性能を低コストで実現。
  • OpenAIのo1モデルが示唆していた”リーゾニング”の仕組みをほぼ同等に再現。
  • 従来のAIモデルと比較して、学習効率が非常に高い(ChatGPTの5分の1のGPUで開発)。

このDeepSeekショックは、AI開発競争の構図を根本から変える可能性を秘めており、低コストで高性能なAIモデルの登場によって業界の勢力図が塗り替えられる可能性があるとの見方があるようです。

スポンサーリンク






DeepSeek:心配な点と安全に利用する考え方

DeepSeekは非常に強力で便利なAIである可能性がありますが、その利用にはいくつかの心配点も伴います。利用する際に十分に注意を払い、プライバシーや情報の偏りに関して意識しながら利用することが大切です。適切に利用することで、DeepSeekを有効に活用できると考えられます。

1. プライバシーとデータの取り扱い

DeepSeekはユーザーからの情報を利用するため、そのプライバシーやデータ保護に関して懸念があります。特に、ユーザーの個人情報や会話内容がどのように利用されるか不明確な点が問題です。中国で開発されているため、データが中国政府にアクセスされる可能性も指摘されています。

回避方法
  • 個人情報を入力しない
    DeepSeekでの会話には、個人情報や機密情報を含まないようにしましょう。質問や依頼内容が公共的なものであれば、リスクを最小限に抑えられます。
  • 利用規約とプライバシーポリシーの確認
    使う前に、DeepSeekの利用規約やプライバシーポリシーをよく読み、どのようなデータが収集され、どのように利用されるのか確認しましょう。

2. 情報の偏りと検閲

DeepSeekが中国で開発されたことから、提供される情報に中国政府の影響がある可能性があります。特に敏感なトピックや政治的な内容に関して、偏った情報を提供することが懸念されています。

回避方法
  • 多角的な情報収集
    DeepSeekから得られる情報を鵜呑みにせず、他の信頼できる情報源やプラットフォームと照らし合わせることが重要です。
  • 敏感な話題は避ける
    特に政治的な内容や敏感な社会問題に関する内容は避けるのがよいと考えられます。

スポンサーリンク






3. 不適切なコンテンツや悪用のリスク

DeepSeekはオープンソースであるため、誰でも利用・改変することが可能です。このため、悪意のあるユーザーが不適切なコンテンツを生成したり、AIを不正に利用する可能性があります。

回避方法
  • 信頼できるソースから利用する
    DeepSeekを利用する際は、公式サイトや信頼できるプラットフォームを通じてアクセスしましょう。第三者が提供するバージョンを避け、正規のものを使用することが安全です。
  • コンテンツの監視とフィルタリング
    利用中に生成されたコンテンツが不適切でないか、注意深く監視することが重要です。AIが生成する結果に過度に依存せず、常に自分の判断を加えるようにしましょう。

4. 英語対応と日本語精度の問題

DeepSeekは中国で開発されたAIのため、英語対応が主力であり、他の言語(特に日本語)における精度が低い可能性があります。日本語に関しては、翻訳エラーや意味が伝わらない場合があるため、十分に確認する必要があります。

回避方法
  • シンプルな表現を使用
    日本語でDeepSeekを使用する際には、なるべく簡潔で明確な表現を使い、AIが正確に理解できるようにしましょう。
  • 他のツールと併用
    DeepSeekが日本語での精度に不安がある場合、他の日本語対応のAIツール(例えば、ChatGPT)と併用して確認することが有効です。

5. 倫理的な問題

DeepSeekが生成するコンテンツに関して、倫理的な懸念が存在します。AIが生成する情報が倫理的に問題がある場合、それをどのように取り扱うかが課題です。特に、個人やグループに対する差別的なコンテンツを生み出す可能性もあります。

回避方法

  • 注意深く内容をチェックする
    DeepSeekから得られたコンテンツや回答が倫理的に問題がないか、慎重にチェックすることが求められます。もし不適切な内容が生成されれば、それを利用しないようにしましょう。
  • AIの利用ガイドラインを設定
    使用時に、どのようなコンテンツが許容され、どのような内容が不適切かを事前にルールとして設定しておくと、安全に利用できます。

スポンサーリンク






DeepSeekの始め方と使い方を画像付きで詳しく解説

DeepSeekは、パソコンとスマホの両方で利用可能です。

DeepSeekアカウント作成に必要なもの

DeepSeekのアカウント作成には、メールアドレスかGoogleアカウントが必要です。

この記事では、セキュリティの観点を考慮し、DeepSeek用に新しくGoogleアカウント(Gmail アドレス)を事前に作成しました。

WindowsからWebブラウザで利用

DeepSeekの公式サイトにアクセスし、アカウントを作成した後、Webブラウザで利用できます。

DeepSeekアカウント作成手順

ここでは、Windows 11 からGoogle Chromeブラウザで利用する手順を解説します。

セキュリティの観点から Chromeのシークレットモードを利用しています。

chromeをシークレットウィンドウを起動

DeepSeekの 公式サイト にアクセスし、「Start Now」をクリックします。

DeepSeekの「Start Now」

画面上部に以下のメッセージが表示されましたが、待つことなどはなくアカウント作成ができました。

Due to large-scale malicious attacks on DeepSeek’s services, registration may be busy. Please wait and try again. Registered users can log in normally. Thank you for your understanding and support.

DeepSeekのサービスに対する大規模な悪意のある攻撃のため、登録が混雑している可能性があります。しばらくお待ちいただき、再度お試しください。登録済みのユーザーは通常通りログインできます。ご理解とご協力をお願いいたします。

DeepSeekのアカウント作成時の注意書き

先述のとおり、アカウント作成には、メールアドレスかGoogleアカウントが必要です。

あなたの地域では、メール、Google、または+86の電話番号でのログインのみがサポートされています。

DeepSeekアカウント作成で利用できる情報

ここでは、念のためセキュリティの観点メールアドレスを利用します。(別のデバイスにGoogleアカウントでログインした際に、意図せずDeepSeekに情報が伝わるのを回避するのが目的です。)

「Sign Up」をクリックします。

「Sign Up」をクリック

DeepSeekアカウントとするメールアドレスを入力します。

メールアドレスを入力

DeepSeekアカウントのパスワードと確認用パスワードを入力します。

パスワードを入力
確認用パスワードを入力

「Send Code」をクリックします。アカウント作成用のメールアドレスに確認コードが届きます。

「Send Code」をクリック

アカウント作成用のメールアドレスに確認コードが届くので、確認コードを確認します。

確認コードを確認

確認コードを入力します。

確認コードを入力

「Privacy Policy」を確認し、チェックボックスをクリックしてチェックをつけます。

チェックボックスをクリック

「Sign Up」をクリックします。

「Sign Up」をクリック

DeepSeekにログインされ、利用可能となります。

DeepSeekを利用ができます

スポンサーリンク






DeepSeekの操作手順

画面は英語表記となっていますが、ChatGPTなどと同様に、プロンプトを入力しキーボードの「Enterキー」を押します。
プロンプト入力で改行したい場合は、キーボードの「Shiftキー」を押したまま「Enterキー」を押します。こうすることでメッセージは送信されず、改行ができます。

軽く操作した範疇では、ChatGPTやClaudeと比べても遜色がありません。

プロンプトを入力しEnterキーを押します

DeepSeekへの再ログイン方法

再ログインが必要となった場合は、DeepSeekの 公式サイト にアクセスします。

「メールアドレス」、「パスワード」を入力し、「Privacy Policy の確認」にチェックをつけ、「Log in」をクリックします。

再ログイン画面

スポンサーリンク






スマホアプリで利用

iPhoneやAndroid用のアプリも提供されており、スマホから直接AIと対話できます。アプリは日本語にも対応しており、手軽に使用できるのが特徴です。

自分は、現時点では下記の理由から利用を控えています。

セキュリティについて、公式情報やレビューを確認した上で使用することが重要となります。
特に、公式アプリを信頼し、個人情報の取り扱いについて十分に確認しながら利用するようにしましょう。第三者のアプリや怪しいアプリは避け、安全性を最優先にすることが最も重要です。

ChatGPTと比較

似ている点、異なる点

ChatGPTと似ている点

画面レイアウト、操作感が似ています。
どちらも自然言語処理を用いて、ユーザーと高度な対話ができます。
会話ベースでの問題解決や情報提供が主な機能です。

ChatGPTと異なる点

DeepSeekは中国で開発されたため、言語対応や情報の偏りがある可能性があります。
ChatGPTは主に英語圏で開発され、より多国籍なデータセットを使用しているため、情報のバランスが取れています。

DeepSeekを実際に使ってみた感想・レビュー【評価まとめ】

DeepSeek 応答の安定性:

たまに応答を返せないことがありますが、大きな問題ではないと思います。

DeepSeek 応答速度:

ChatGPTと比較すると若干遅いかもしれませんが、使用には支障がないレベルだと感じました。

DeepSeek 文章の質:

文法の正確さや文章の流れは自然で、ChatGPTと同等のレベルだと感じました。

DeepSeek ウェブ検索機能:

最新の情報を収集しながら回答を作成してくれる点が便利です。

DeepSeek 無料で高性能:

セキュリティに注意して利用すれば、無料で高性能なAIを普段使いできるのは魅力的です。

DeepSeekをまだ試したことがない方は「DeepSeekの始め方と使い方」で、アカウント作成方法や基本的な操作手順を解説しています。ご参照いただけますと幸いです。

スポンサーリンク






DeepSeekに対する世界の見方

DeepSeekに対する世界の見方は、驚きと警戒感が入り混じったものとなっているようです。

DeepSeek:技術的評価

DeepSeekのAIモデル「R1」は、数学的タスクや一般知識において、米国の大手AI開発企業のモデルと同等かそれ以上の性能を持つと評価されています。

投資家のマーク・アンドリーセン氏は、DeepSeekの登場を「AIの『スプートニク的瞬間』」と表現し、その革新性を強調しています。

コスト効率性

最先端の半導体を入手しにくい環境下で、わずか約560万ドル(約8億6,800万円)という低コストでモデルを開発したと報告されています

世界中で注目を集めるDeepSeekには賛否両論があります。高い性能に対する評価がある一方で、プライバシーの懸念や情報の偏りを指摘する声もあります。また、特に中国で開発されたAIであるため、国内外で利用に際しての規制や政府の介入についての懸念もあります。これらを理解し、慎重に利用する必要があります。

オープンソース戦略

DeepSeekは「DeepSeek-R1」「Janus-Pro」などのモデルをオープンソースで提供しており、開発者が自由に活用・カスタマイズできる点が評価されています。

懸念事項

DeepSeekの急速な台頭により、AIの開発方法を規定する規制が早まる可能性が指摘されているようです。

サイバー攻撃を理由に新規登録を制限するなど、セキュリティ面での課題があるようです。

スポンサーリンク






FAQ:DeepSeek AIに関するよくある質問

Q. DeepSeek AIの回答が途中で止まることがあります。どうすればいいですか?

ブラウザの更新(リロード)を行うことで、回答が再開されることがあります。それでも改善しない場合は、別のブラウザやデバイスを試すのも有効です。

Q. DeepSeek AIの回答はChatGPTと比べてどう違いますか?

DeepSeekはChatGPT(GPT-4o)と同等の回答ボリュームを持つとされていますが、どちらも誤情報を含む可能性があるため、裏付けを取ることが重要です。

Q. DeepSeek AIは無料で無制限に利用できますか?

2025年2月時点では、DeepSeek AIは無料で無制限に利用可能です。高性能なAIを無料で使える点は大きな利点ですが、将来的な変更の可能性もあるため、最新情報を確認しましょう。

Q. DeepSeek AIは中国製ですが、安全性に問題はありませんか?


DeepSeek AIに限らず、ChatGPTやClaudeなどのAIチャットボットを含む、すべてのWebベースのAIサービスを利用する際には、以下のセキュリティ対策が重要です。

  • 個人情報や機密情報を入力しない
  • 同じメールアドレス・パスワードを他の重要なサービスと併用しない
  • ブラウザの設定で不要なアクセス許可を制限する
  • 常にOSやブラウザを最新バージョンに更新する

Q. DeepSeek AIの回答に含まれるリンクやファイルは安全ですか?

DeepSeek AIのリンクやファイルの安全性は 100%保証されていないため、慎重に取り扱うべき です。特に企業や公的機関では、DeepSeekの出力をそのまま利用せず、 独自のセキュリティチェックを必ず実施することを推奨します。

まとめ:無料で無制限、高性能な「DeepSeek AI」の可能性と注意点

DeepSeekは、中国発の高性能AIとして急速に注目を集めています。その無料で無制限に利用できる利便性と革新的な技術により、AI業界に大きな影響を与えました。しかし、その一方で、プライバシーの懸念や情報の偏り、悪用リスクといった課題も指摘されています。

本記事では、DeepSeekの基本情報や使い方、リスク回避の方法について解説しました。利用する際には、個人情報の取り扱いに注意し、多角的な情報収集を心がけることが重要です。

今後もAI技術は進化を続け、私たちの生活にさらに深く関わるようになります。DeepSeekを含む最新のAIツールを理解し、安全かつ効果的に活用することで、より便利なデジタルライフを実現していきましょう。

当サイトの AI 関連記事もご参照いただけますと幸いです。

スポンサーリンク






タイトルとURLをコピーしました