Microsoft Authenticator バックアップと復元の方法|紛失時の対処法まで徹底解説

Microsoft Authenticatorのバックアップ・復元方法を紹介した記事のアイキャッチ how to
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Microsoft Authenticatorとは?

インターネットサービスを利用する際、パスワードだけに頼ったログインは不正アクセスのリスクが高まっています。
そこで有効なのが、2段階認証や多要素認証を導入してアカウントを守る方法です。

Microsoft Authenticatorは、Microsoftが提供する公式の認証アプリで、アカウントのセキュリティを強化するために利用されます。
従来のパスワード入力だけでは不正ログインのリスクが高まるため、2段階認証や多要素認証を導入する流れが一般的になっています。
その中でMicrosoft Authenticatorは、スマホの通知やワンタイムコードを使った認証を手軽に実現できるのが特長です。

2段階認証を簡単に強化できるアプリ

Microsoft Authenticatorは、Microsoftが提供する無料の認証アプリで、アカウントにログインする際のセキュリティを強化できます。
通常のIDとパスワード入力に加え、スマホに通知される「承認ボタン」をタップするだけで2段階認証が完了します。

特にMicrosoftのサービスでは、PC画面に表示される 2桁の数字をスマホ側で選択する方式 が多く採用されており、第三者が不正にアクセスしていないことを確認しやすい仕組みになっています。
一方で、GoogleやFacebookなど他サービスでは、アプリが生成する 6桁のワンタイムコード を入力する形式が一般的で、オフライン環境でも利用可能です。

Microsoftアカウントなしでも利用できる

Microsoft Authenticatorは、Microsoftアカウントを持っていなくても利用可能です。
いわゆる「TOTP(時限ワンタイムパスワード)」アプリとして、Google・Facebook・Amazon・SNS系など、幅広いサービスの2段階認証コードを管理できます。
つまり「汎用の認証アプリ」としても機能するため、複数サービスをまとめて管理したい人にも便利です。

アカウントあり/なしのメリットとデメリット

  • Microsoftアカウントありで利用する場合
    • ✅ クラウドバックアップや復元機能が使える
    • ✅ プッシュ通知での「承認」や「2桁コード確認」が可能
    • ❌ Microsoftアカウントに依存するため、スマホ紛失時は復旧手段を確保しておく必要がある
  • Microsoftアカウントなしで利用する場合
    • ✅ Google Authenticatorなどと同じように6桁コード生成アプリとして利用できる
    • ✅ Microsoftアカウントに依存しない
    • ❌ バックアップや復元機能が使えないため、スマホ紛失・機種変更時に再設定が必要

対応しているMicrosoftアカウントの種類

Microsoft Authenticatorは、以下のような幅広いアカウントに対応しています。

  • 個人用Microsoftアカウント(Outlook.com、Hotmail、Live.com など)
  • 職場または学校アカウント(Microsoft 365、Entra ID(旧Azure AD)を利用している組織アカウント)
  • 一部の外部サービス(GoogleやFacebookなど)の2段階認証コードの管理

つまり、プライベート利用からビジネス利用まで幅広くカバーでき、パスワードの使い回しや不正ログインのリスクを大幅に減らせるのが特長です。

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バックアップの設定方法

Microsoft Authenticatorを安全に使い続けるためには、バックアップの設定をしておくことを強くおすすめします。
前の章でもメリットとして触れましたが、スマホの紛失や機種変更が起きた際、バックアップがあればスムーズに復元できるため安心です。
ここからは、クラウドバックアップの設定手順や保存の仕組み、正しく有効になっているかを確認する方法を解説します。

クラウドバックアップを有効化する手順(Android)

Microsoft Authenticatorでは、クラウドバックアップを有効化することで、スマホの紛失や機種変更時でもアカウントを復元できるようになります。

Androidでの手順は以下の通りです。
本手順はMicrosoft アカウントを取得している前提の手順となりますので、事前にMicrosoft アカウントの取得が必要です。

画像はタップ・クリックで拡大できます。

Authenticatorアプリを起動します。
画面右上の「︙」をタップし、メニューの[バックアップを有効にする] をタップします。

確認画面が表示されるので、「アカウントの追加」をタップします。

OneDriveに暗号化されたバックアップが保存される、次の画面が表示されるまで待ちます。

サインイン画面が表示されます。

Microsoftアカウントを入力します。
ここでは、Microsoftアカウントはメールアドレスで取得したものを使用しています。

「コード」の送信をタップします。

メールアドレスにコードが届きます。

メールに届いたコードを入力後、「サインイン」をタップします。

「電話によるサインインへようこそ!」と表示されるので、「了解」をタップします。
※電話番号での設定は行っていませんが、このような画面が表示されます。

自身のMicrosoftアカウントが表示されていることを確認し、「OK」をタップします。

設定結果を確認します。
メニューから[バックアップを有効にする] が消えていることを確認できます。

「設定」をタップします。

「クラウドのバックアップ」のスイッチが「オン」になってることと、回復アカウント欄に登録したMicrosoftアカウントが表示されていることを確認できます。

以上で設定完了です。

参考情報:Microsoft公式サポート「Authenticatorのバックアップと復元」もあわせてご参照ください。

バックアップデータの保存場所と仕組み

バックアップデータは、OneDriveのクラウド領域に暗号化された形で保存されます。
保存される情報は以下の通りです。

  • Authenticatorに登録したアカウント情報(ID)
  • 認証に必要な設定データ
  • バックアップした日時

なお、実際のパスワードは保存されません
セキュリティを保ったまま、復元に必要な最低限の情報だけが暗号化される仕組みです。

バックアップが有効になっているか確認する方法

クラウドバックアップが正しく機能しているかどうかは、アプリ内の設定から確認できます。

  1. Authenticatorアプリを開き、右上の「︙」から [設定] をタップします。
  2. 「バックアップ」セクションの「詳細」をタップします。
  3. 「更新済み」、「作成済み」欄の日時が正しければバックアップは正常で、有効です。

もし「未バックアップ」などと表示されている場合は、Microsoftアカウントで正しくサインインできているか、OneDriveの利用状況を確認する必要があります。

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復元の手順

Microsoft Authenticatorを利用する際に、スマホの機種変更や紛失が起きたときには「復元」の設定が重要になります。
あらかじめクラウドバックアップを有効にしておけば、新しい端末でもスムーズにAuthenticatorを利用できるようになります。
ここでは、新端末での復元手順や、旧端末が手元にない場合の対応、復元がうまくいかないときの解決策を解説します。

新しい端末での「回復の開始(Begin Recovery)」(バックアップから復元)の流れ

「回復の開始(Begin Recovery)」に関する重要事項

  • アカウントの資格情報を復元する前にサインインをしないでください。 サインインしている場合は、アカウントの回復を続行する前にサインアウトします。
  • バックアップと復元は同じデバイスの種類でのみ可能です。つまり、iOS デバイスを使用してバックアップされたアカウントは Android デバイスで復元できません。

「回復の開始(Begin Recovery)」手順

  1. 新しいスマホにMicrosoft Authenticatorアプリをインストールします。
  2. 新しいスマホで Authenticator を開き、[バックアップから復元] を選択します。
    注意:サインインする前に、[バックアップから復元] または [回復の開始] リンクを選択します。
  3. バックアップを作成したMicrosoftアカウントを使用して、回復アカウントにサインインします。
  4. OneDriveに保存されているバックアップデータからアカウント情報が復元されます。

この手順を踏めば、旧端末を操作しなくても、以前の設定をそのまま引き継げます。

旧端末がなくても復元できるケース

  • クラウドバックアップが有効になっていた場合
    旧端末がなくても、新端末でアカウントにサインインすれば復元可能です。
  • クラウドバックアップが無効だった場合
    各サービスごとに、予備の認証方法(代替のセキュリティ情報(メール/電話番号)、回復コード(Recovery code))を使って再登録する必要があります。

つまり、旧端末がなくても「バックアップを取っているかどうか」で復元できるかが大きく変わります。

復元できない場合の原因と解決策

復元がうまくいかない場合、以下の原因が考えられます。

  • 別のMicrosoftアカウントでサインインしている
    バックアップしたアカウントと同じものでサインインする必要があります。
  • アプリに既にアカウントが登録されている
    復元は「空の状態」でしか実行できません。アプリを再インストールして試してください。
  • クラウドバックアップが有効になっていなかった
    この場合は復元できません。各サービスで予備の認証手段を使って再設定が必要です。

スマホ紛失時の対処法

スマホを紛失するとMicrosoft Authenticatorが使えなくなり、ログインできないのではと不安になります。
しかし、事前にセキュリティ情報を登録しておけば、Authenticatorが使えなくてもMicrosoftアカウントにアクセスする方法はいくつか用意されています。

代替のセキュリティ情報(メール/電話番号)でサインインする

Microsoftアカウントには、Authenticator以外に 代替のセキュリティ情報(メールアドレスや電話番号) を登録できます。
サインイン時に「別の方法で確認」を選ぶと、登録済みのメールやSMSに確認コードが送られ、それを入力することで認証が完了します。

回復コード(Recovery code)を使って復旧する

Microsoftアカウントでは、あらかじめ発行しておいた 回復コード(Recovery code) を利用できます。
AuthenticatorやSMSが使えない状況でもサインインできる手段として利用できるため、事前に発行して安全な場所に保管しておくことを推奨します。

Microsoftアカウントのセキュリティ情報ページから操作する

スマホを紛失した場合は、セキュリティ情報の管理ページにアクセスし、古いAuthenticatorの登録を削除できます。
その後、新しいデバイスでAuthenticatorを再設定することで再び利用可能になります。
また、このページではメールやSMSを追加したり、不要になったセキュリティ情報を管理したりできます。

セキュリティ情報の管理は Microsoftアカウントの公式ページ から行えます。

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トラブルシュート集

Microsoft Authenticatorのバックアップや復元は便利ですが、状況によってはエラーが発生することもあります。
ここでは、よくあるトラブルとその解決策をまとめました。

「Authenticator 復元できない」と表示されたとき

新しい端末で「復元できない」と表示される場合、次のような原因が考えられます。

  • クラウドバックアップが有効化されていなかった
  • アプリにすでに別のアカウントが登録されている
  • 復元元と異なるMicrosoftアカウントでサインインしている

解決策
まずはバックアップ設定が有効になっていたかを確認してください。
有効だった場合は、アプリをアンインストールして再度インストールし、空の状態で「バックアップから復元」を試すと解決することがあります。

バックアップが異なるアカウントに紐づいていた場合

Authenticatorのバックアップは、特定のMicrosoftアカウントに紐づいて保存されます。
そのため、バックアップを作成したアカウントとは異なるアカウントで復元を試みても、データは復元できません。

解決策
バックアップを作成したMicrosoftアカウントでサインインし直してください。
もしアカウントを複数利用している場合は、OneDriveに保存されているアカウント情報を確認してから復元作業を行うとスムーズです。

アプリに既存アカウントがあると復元できない仕様

Authenticatorアプリは、既にアカウントが登録されている状態だと、クラウドバックアップからの復元が実行できません。
この仕様のため、「復元ボタン」が表示されないケースがあります。

解決策
アプリを一度アンインストールし、再インストールして「空の状態」に戻してください。
その上で、クラウドバックアップを利用して復元を試すと正常に進められるようになります。

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まとめ|Authenticatorはバックアップ設定が必須

Microsoft Authenticatorを安全に使い続けるためには、日頃からバックアップの設定をしておくことが大切です。
万が一の紛失や機種変更に備えて準備しておけば、アカウントの復旧もスムーズに行えます。
ここまで解説してきた内容を、最後に整理しておきましょう。

バックアップと復元手順を押さえれば安心

Authenticatorはクラウドバックアップを有効にしておくことで、新しい端末に簡単に復元できます。
「バックアップから復元」手順を覚えておけば、旧端末が手元になくても問題なくアカウントを引き継げます。
復元方法を事前に理解しておくことで、不安を大きく減らせます。

紛失時も慌てず対応できる準備を

スマホを紛失しても、代替のセキュリティ情報(メール/電話番号)、回復コード(Recovery code)を設定しておけば慌てる必要はありません。
セキュリティ情報ページから古い端末を無効化し、新しい端末でAuthenticatorを再設定することも可能です。
バックアップ+予備の認証手段の準備 をしておくことで、万が一のトラブルにも落ち着いて対応できます。

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FAQ|Microsoft Authenticator よくある質問

Microsoft Authenticator を新しいスマホに移行するにはどうすればいいですか?

旧端末でクラウドバックアップを有効にしておけば、新端末で「バックアップから復元」を利用すると復元可能です。

旧スマホを紛失してしまった場合でも復元できますか?

バックアップが有効なら復元できます。無効だった場合は、代替のセキュリティ情報(メール/電話番号)、回復コード(Recovery code)を使ってアカウントにアクセスできます。

Microsoft Authenticator のバックアップができないのはなぜですか?

バックアップはOneDriveに保存されるため、Microsoftアカウントで正しくサインインしているか、クラウドバックアップが有効かを確認してください。

Authenticator が「復元できない」と表示されるのはどんな時ですか?

既にアプリにアカウントが存在する場合や、別のMicrosoftアカウントでバックアップされている場合に起こります。

Authenticator以外に復旧方法はありますか?

はい。代替のセキュリティ情報(メール/電話番号)、回復コード(Recovery code)を事前に登録しておけば、Authenticatorが使えなくても復旧可能です。

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